空き家の火災を防ぐには?放火・電気・可燃物を確認する秋冬の点検
秋から冬にかけて空気が乾燥すると、火災への注意が必要になります。人が住んでいない空き家でも、敷地内の可燃物、不審者の侵入、電気設備の不具合などによって火災が起きる可能性はあります。
国土交通省の空き家管理に関する資料では、火災や放火を防ぐため、建物の周囲にある可燃物を撤去することが望ましいと案内しています。流山市も、家の周りに燃えやすい物を置かないことや、電気器具を正しく使うことを火災予防のポイントとして示しています。
この記事では、すでに空き家になっている住宅について、地上から確認したい可燃物、侵入防止、電気・ガス、室内の点検、遠方で管理するときの記録方法を整理します。
まず、建物の周りに燃えやすい物を置かない
空き家の外周に段ボール、古紙、枯れ草、剪定した枝、木材、ごみ袋などが残っていると、火が付いたときに燃え広がる原因になります。
地上から外周を歩き、次のような物がないかを確認します。
- 玄関や勝手口の周囲に積んだ段ボールや新聞
- 軒下や物置の周囲に置かれた木材、家具、ごみ
- 乾燥した雑草、落ち葉、剪定枝
- 道路や隣地から投げ込まれたごみ
- ポリタンク、スプレー缶、燃料容器
- 郵便受けからあふれたチラシや郵便物
危険物らしい容器、中身の分からない缶、割れたガラスなどは、自己判断で開封したり素手で触れたりしないでください。処分方法が分からない場合は、市や対応できる事業者へ確認します。
枯れ草・落ち葉・庭木は、建物から離して管理します
秋冬は枯れ草や落ち葉が乾燥しやすくなります。建物の外壁、給湯器、室外機、物置などの周囲にたまっていないかを確認します。
地上で安全に集められる落ち葉は、厚手の手袋を使い、地域の分別方法に従って処分します。高い枝、電線付近の枝、道路や隣地へ張り出した枝は、自分で無理に切らず、対応できる事業者へ相談してください。
庭木の確認については、秋の空き家、雑草と庭木はどこまで手入れする?でも整理しています。
玄関、窓、勝手口、物置の施錠を確認します
消防関係の資料では、防火上危険な空き家への対策例として、人が容易に出入りしないよう施錠すること、放置された可燃物を除去することなどが挙げられています。
玄関だけでなく、勝手口、掃き出し窓、小窓、車庫、物置も確認します。窓ガラスの割れ、網戸の外れ、鍵の破損、塀や門扉の隙間など、侵入しやすくなっている場所がないかを見ます。
防犯のために外から見えないよう囲いすぎると、敷地内の変化に気づきにくくなる場合もあります。壊れた箇所の場所を写真で残し、修繕の優先順位を整理します。
鍵の管理方法は、空き家の鍵は誰が持つ?もご確認ください。
郵便物やチラシをためない
郵便受けからチラシがあふれている状態は、紙がたまるだけでなく、長期間人が出入りしていないことが外から分かる状態になります。
転送手続きだけで届かなくなる郵便物ばかりとは限りません。現地で定期的に郵便受けを確認する担当者と頻度を決め、不要なチラシを放置しないようにします。
詳しくは、空き家の郵便物・チラシを放置しないためにをご覧ください。
電気を残す場合は、不要な機器をつないだままにしない
見守り機器、換気、給湯器の凍結防止などのため、空き家でも電気契約を残すことがあります。契約を残す場合も、使っていない家電や延長コードをつないだままにせず、コンセント周辺のほこり、コードの傷み、焦げた跡、異臭がないかを確認します。
古い配線、分電盤、漏電、屋外配線の状態は、外観だけでは判断できません。焦げ跡、異臭、変色、異常な音などがある場合は触れず、電気工事に対応できる事業者へ点検を相談してください。
ブレーカーを落とすか、契約を残すかは、凍結防止機能、防犯設備、浄化槽、管理方法などによって異なります。詳しくは、空き家の電気・水道・ガスは止める?も参考にしてください。
ガス・燃料・暖房器具は、契約と保管状況を確認します
長期間使用しない空き家では、ガスの閉栓手続きが済んでいるかを契約先へ確認します。メーターや配管を所有者が分解したり、自己判断で工事したりしてはいけません。
灯油、ガソリン、カセットボンベ、スプレー缶、古い暖房器具などが残っている場合は、中身の有無と保管場所を確認します。容器を開けてにおいを確かめたり、別の容器へ移し替えたりせず、処分方法を自治体や専門事業者へ確認してください。
室内は、焦げ跡・異臭・機器の異常を記録します
安全に入室できる場合は、室内を見渡し、コンセント、分電盤、照明、家電の周辺に焦げ跡、変色、異臭がないかを確認します。
冷蔵庫など通電を続ける機器がある場合は、電源コードが家具に挟まれていないか、周囲に紙や布が接していないかも見ます。異常が疑われる機器は、無理に動かしたり通電確認したりせず、写真と場所を記録します。
住宅用火災警報器が設置されていても、人のいない空き家では警報に気づけない場合があります。警報器だけに頼らず、可燃物の除去、侵入防止、設備点検、巡回を組み合わせます。
点検記録と緊急連絡先を家族で共有します
建物の正面、玄関、勝手口、各窓、郵便受け、物置、分電盤などを、毎回同じ位置から撮影します。訪問日、確認者、施錠、可燃物、郵便物、異臭や焦げ跡の有無を記録します。
所有者、鍵を持つ人、近隣から連絡を受ける人、管理を依頼している事業者の連絡先も共有します。異常時に誰が現地を確認し、誰が消防・警察・契約先へ連絡するかを決めておくと、連絡の遅れを防ぎやすくなります。
遠方で管理できない場合は、巡回範囲を決めて依頼します
空き家が遠方にある、定期的に訪問できない、設備の状態を判断できない場合は、管理や点検を事業者へ依頼する方法があります。
依頼時は、外周確認、郵便物回収、敷地内の可燃物確認、室内確認、写真報告、台風や異常発生後の確認など、どこまで含むかを確認します。電気工事、ガス、剪定、廃棄物処理など専門的な作業は、必要な資格や許可を持つ事業者が担当する範囲です。
契約内容、訪問頻度、追加料金、緊急時の連絡方法を書面で確認し、相談者ご自身が依頼先を選びます。
空き家のこれから相談所で、防火と管理の順番を整理します
空き家のこれから相談所では、流山市を中心とした東葛地域の空き家について、敷地内の可燃物、施錠、電気・ガス、庭木、家財、訪問できる頻度、今後の希望を確認し、必要な対応と進める順番を整理します。
ご本人の同意を確認したうえで情報を共有し、管理、清掃、修繕、電気工事など対応できる地域事業者への取次ぎや、見積もり取得を支援することもできます。専門的な点検、見積もり、契約、作業は各事業者が担当し、利用者と事業者が直接契約します。
まず、電話・公式LINE・お問い合わせフォームから相談日時をご予約ください。実際の相談は、空き家等の現地訪問またはオンラインで行います。
事業者への取次ぎ後も、進捗確認・完了確認を行い、次の解決に向けて伴走します。相談内容と進行状況は「ご相談カルテ」に記録し、継続して確認します。
相談・事業者への取次ぎ・進捗確認・完了確認に、費用はかかりません。
※事業者へ依頼する業務の費用は別途かかります。
まとめ|可燃物・侵入・電気を一つずつ確認します
空き家の火災予防では、建物の周囲に燃えやすい物を置かないこと、人が容易に入れない状態を保つこと、使っていない電気機器や燃料を放置しないことが基本です。
地上から外周と施錠を確認し、安全に入室できる場合は電気設備の周囲や室内の異常を記録します。危険物、配線、ガス、高所作業は自己判断で手を加えず、対応できる事業者へ相談してください。
一度の点検で終わらせず、定期巡回と写真記録を続け、異常時の連絡先も家族で共有しておきましょう。
