親が施設に入居したあと、実家を空き家にしないために最初に確認したいこと
親の施設入居が決まると、生活用品の準備や各種手続きなど、目の前の対応で手いっぱいになりがちです。
一方、親が暮らしていた実家は、住む人がいなくなったその日から、換気や通水、郵便物、防犯、庭木などの管理が必要になります。
すぐに売る、貸す、解体するといった結論を出す必要はありません。まず大切なのは、ご本人・ご家族の希望と、これから必要になる対応を整理することです。
この記事では、親が施設へ入居したあと、実家を管理されない空き家にしないために最初に確認したいことを順番にご紹介します。相談テーマごとの案内は、お困りごとガイドでも確認できます。
1.ご本人とご家族の希望を確認する
最初に確認したいのは、家をどう処分するかではなく、これからの暮らしと実家についての希望です。
たとえば、次のような点を確認します。
- 今後、実家へ戻って暮らす可能性があるか
- 家族が住む予定はあるか
- 残しておきたい家財や思い出の品はあるか
- 親族間で話し合っておきたいことはあるか
- 家の管理を当面誰が担うか
ご本人の意思を確認できない場合は、無理に結論を出さず、「確認できていない」という事実を家族で共有しておくことも重要です。
希望が一致していない段階で片付けや処分を進めると、あとから家族間の行き違いにつながることがあります。決まっていることと、まだ決められないことを分けて記録しておくと、次の相談がしやすくなります。
2.家を維持するための最低限の管理を決める
人が住まなくなった家は、外から変化が分かりにくくても、少しずつ状態が変わります。
まずは、次の管理を誰が、どのくらいの頻度で行うか決めておきましょう。
- 郵便物の確認と転送手続き
- 室内の換気
- 水道の通水と漏水の確認
- 雨漏り、カビ、害虫などの確認
- 庭木や雑草の管理
- 戸締まりや防犯状況の確認
- 電気、ガス、水道など契約状況の確認
遠方に住んでいる、仕事や介護で定期的に通えないといった場合は、家族だけで抱え込まず、地域の空き家管理サービスなどを利用する方法もあります。
重要なのは、完璧に管理することではなく、誰も確認しない状態をつくらないことです。
3.名義・保険・期限のある手続きを確認する
施設入居の時点では所有者が変わらない場合でも、契約や保険、税金、住所に関する確認が必要になることがあります。
特に確認したいのは、次のような項目です。
- 建物と土地の名義
- 固定資産税の通知先
- 火災保険・地震保険の契約内容
- 電気、ガス、水道、通信などの契約
- 郵便物の転送先
- 自治体や管理組合などへの連絡の要否
- 相続が発生している場合の手続きと期限
保険は、建物が空き家になることで補償条件が変わる可能性があります。自己判断で解約せず、契約先へ現状を伝えて確認する方が安全です。
相続、登記、税務などの判断が必要な場合は、司法書士、弁護士、税理士など、内容に合った専門家へ確認してください。
4.家財は、急いで捨てる前に全体を確認する
施設へ持っていく物を選んだあとも、実家には多くの家財が残ります。
しかし、最初から「残す物」「売る物」「捨てる物」をすべて家族だけで分ける必要はありません。書類、写真、貴重品、思い出の品など、処分後に戻せない物を先に確認し、そのうえで片付けの進め方を考えます。
家財の中には、買取やリユース、寄贈などにつなげられる物が含まれていることもあります。価値が分からない物を先に処分せず、必要に応じて専門事業者へ確認すると、処分量や作業内容を整理しやすくなります。
なお、相続が発生している場合は、遺産の扱いや相続放棄への影響が生じる可能性があります。家財を動かす前に、専門家へ相談した方がよいケースもあります。
5.「いつまでに何をするか」を一覧にする
実家のことは、管理、家財、名義、保険、相続など、複数の課題が重なります。すべてを同時に進めようとすると、かえって動けなくなることがあります。
そこで、対応を次の3つに分けると整理しやすくなります。
すぐに確認すること
- 戸締まりと防犯
- 郵便物
- 水漏れや雨漏り
- 電気、ガス、水道の状態
- ご本人の生活に必要な物
期限を確認して進めること
- 保険や各種契約
- 住所や通知先の変更
- 相続や登記に関する手続き
- 税金に関する確認
家族で相談しながら決めること
- 家を今後どうするか
- 家財をどう整理するか
- 誰が管理するか
- どの専門家・事業者へ相談するか
順番が見えるだけでも、「何から始めればよいか分からない」という不安は軽くなります。
まとめ|結論より先に、希望と必要な対応を整理する
親の施設入居後、実家についてすぐに最終結論を出す必要はありません。
ただし、人が住まなくなった家を誰も確認しないままにすると、建物の劣化や防犯、近隣への影響など、別の問題につながる可能性があります。
まずは、次の3点を整理しましょう。
- ご本人・ご家族はどうしたいか
- 当面必要な管理は何か
- 手続きや相談をどの順番で進めるか
空き家のこれから相談所では、すでに人が住まなくなった実家について、現在の状況と希望を伺い、必要な対応と進める順番を一緒に整理します。専門家や地域事業者による対応が必要な場合は、ご本人・ご家族の意向を確認しながら、相談内容に合う分野へおつなぎし、進行を支援します。完了後の状況まで確認します。
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